警備業務検定

「警備業務検定」とは

「警備業務検定」とは、警備業法第23条(検定)で定められている日本の警備員の国家資格のことをいいます。

 

警備業務検定には、施設警備業務、交通誘導警備業務、雑踏警備業務、貴重品運搬警備業務、核燃料物質等危険物運搬警備業務、空港保安警備業務の6種類の資格が定められていて、それぞれに1級と2級があります。

 

検定の種類によっては、資格所持者を配置しないと行えない業務もあったりします。詳しくは警備業法第18条(特定の種別の警備業務の実施)でご紹介しています。

 

 

警備業務検定資格の取得方法

 

警備業務検定資格の取得には、大まかに2つの方法があります。

 

  • 都道府県公安委員会の実施する学科および実技の試験を受験し、合格して合格証明書を取得する「直接検定」(通称「直検」)と呼ばれる方法。
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  • 国家公安委員会の登録を受けた者が行う講習会(特別講習)を受講し、修了考査に合格して修了証書を交付されることによって学科および実技試験が免除され、都道府県公安委員会への申請(書類審査)のみで合格証明書を取得する方法。

 

直検で受験する場合には、個人で直接申し込みをする形になります。
特別講習に関しては、所属の会社を経由して申し込む方法と、個人で「警備員になろうとする者の講習」に申し込んで受講するという2つの方法があります。

 

試験の難易度に関しては、直接検定で合格するのが圧倒的に難しいです。

 

特別講習では実技試験のないようはあらかじめ決まっているのに対し、直接検定では、学科も実技もかなり難易度があがっており、合格率は相当低いようです。

 

一方特別講習の合格率は6割〜8割程度とされています。一見かなり合格率が低いと感じる方もいるかもしれませんが、警備業の検定資格というのは、業務の特性上、かなり高齢の方だったり、勉強とは長年縁のないような方が数多く受講しに来ています。

 

各業務ごとの特別講習合格率に関してはこちらのページでご紹介しています。

 

個人的には、1級2級どちらにおいてもそこまで難易度は高くないように感じます。

 

問題集の問題が一通り解けるようなら、問題なく合格できるかと思います。

 

合格証の交付申請

 

直接検定、特別講習どちらで受験し合格しても、すぐに合格証明書が交付されるわけではありません。

 

交付された成績証明書または修了証明書と合格証明書交付申請書、さらにその他必要書類を、警察署の生活安全課に提出して1か月後にようやく合格証明書を受け取ることができます。

 

合格証明書交付申請書類の提出方法は、こちらのページで紹介しています。

 

 

受験資格

 

2級の検定を取得するうえで、受験資格というものは特にないのですが、1級に検定に関しては、2級合格後に1年以上当該警備業務の実務経験がないと受験することが出来ません。

 

資格を取得するメリット

 

警備業務検定資格を所持していると、以下のようなことが出来るようになったり、メリットがあったりします。

 

  • 検定合格警備員の配置基準が定められている現場に入ることが出来るようになるので、会社で手当てをつけてくれたりすることが一般的です。
  • 2級を所持していて、なおかつその後1年以上の当該警備業務経験があれば、新任教育、現任教育の基本教育の教育実施者になることができ、業務別教育も当該区分であれば実施することができます。
  • 1級を所持していれば、新任、現任教育の、基本教育の部分、業務別教育においては、当該区分であれば教育実施者となることができます。
  • 新任、現任教育の時間が短縮、免除されます。