警備業法等の解釈運用基準 第9 変更の届出(法第11条関係)

警備業法等の解釈運用基準 第9 変更の届出(法第11条関係)

1 同じ都道府県内における主たる営業所の変更の届出の取扱い

 

営業所に係る事項の変更の届出は、実在の営業所ごとに行う必要があるので、例えば、「その他の営業所」として設けられているA営業所を新たに「主たる営業所」とし、従前の「主たる営業所」であるB営業所は「その他の営業所」として引き続き稼動させる場合には、A営業所とB営業所のそれぞれについて法第11条第1項変更届出書(府令別記様式第6号)別紙1(1)を作成すべきことに留意すること(なお、このため別紙1(1)を2枚要することとなる点については、同届出書記載要領6を参照)。

 

2 複数の都道府県で警備業務を行っている場合における変更の届出に当たっての留意事項

 

複数都道府県の区域内で警備業務を行っている警備業者による変更届については、次のとおり、届出先公安委員会等が変更事項により異なることに留意すること。

 

(1) 主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会への届出

 

法第5条第1項各号に掲げる事項に変更があった場合には、法第11条第1項の規定に基づき、法第11条第1項変更届出書により、主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に対し、当該営業所の所在地の所轄警察署長を経由して、変更を届け出る。

 

イ アの場合を除くほか、主たる営業所の所在する都道府県の区域内で、当該都道府県の区域外に所在する営業所に係る警備業務を行うこととなり、又は当該営業所に係る警備業務を行わないこととなった場合には、法第11条第4項において準用する同条第1項の規定に基づき、法第11条第4項変更届出書(府令別記様式第7号)により、主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に対し、当該営業所の所在地の所轄警察署長を経由して、変更を届け出る。

 

(2) 主たる営業所の所在する都道府県以外の都道府県の区域を管轄する公安委員会への届出

 

ア 警備業の廃止(法第10条)ではなく、一都道府県の区域内において警備業務を行わないこととなった場合には、法第11条第4項において準用する同条第1項の規定に基づき、都道府県内廃止届出書(府令別記様式第8号)により、当該都道府県の区域を管轄する公安委員会に対し、下記ウの警察署長を経由して、変更を届け出る。

 

なお、当該都道府県の区域内における警備業務の規模を順次縮小すること等により、府令第14条の警備業務のみを行うこととなった場合もこの届出を要することに留意すること。

 

イ アの場合を除くほか、次の事項に変更があった場合には、法第11条第4項において準用する同条第1項の規定に基づき、法第11条第4項変更届出書により、当該変更に係る公安委員会に対し、下記ウの警察署長を経由して、変更を届け出る。

 

@ 認定証を交付した公安委員会の名称及び認定証の番号(府令第12条第1号)

 

A 当該都道府県の区域内に所在する営業所の名称、所在地、警備業務の区分並びに指導教育責任者の氏名及び住所(府令第12条第2号及び第3号)

 

B 当該都道府県の区域内で行う警備業務に係る営業所の名称、所在地、警備業務の区分並びに指導教育責任者の氏名及び住所(府令第12条第2号及び第3号)

 

ウ 主たる営業所の所在する都道府県以外の都道府県の区域を管轄する公安委員会に対する届出書の提出は、@当該区域内にかつて主たる営業所が所在していた場合にあっては、都道府県の区域を異にして当該営業所を変更する前のその所在地の所轄警察署長を、A当該区域内に主たる営業所が所在したことがない場合にあっては、営業所設置等届出書の提出に当たって経由した警察署長を、それぞれ経由して行われることとなる。

 

なお、これらの警察署長の管轄区域内において警備業務を行わないこととなったが、当該都道府県警察の他の警察署長の管轄区域内では警備業務を引き続き行う場合には、当該他の警察署長の名称を記載した書面(様式不問)を提出して、その警察署長を新たな経由警察署長とすべきことに留意すること(府令第23条第2号、第24条)。

 

3 指導教育責任者の変更の届出に当たっての留意事項

 

変更事項が法第5条第1項第3号に掲げる事項である場合には、新たに選任する指導教育責任者について、法第22条第7項各号のいずれかに該当するか否かを添付書類等により確認すること。

 

4 関係する他の公安委員会への通知

 

(1) 法第11条第2項の規定による通知は、通常は、当該警備業者から営業所設置等届出書の提出を受けている公安委員会に対して行うこととなるが、都道府県の区域を異にして主たる営業所が変更されている場合には、認定等申請書の提出を受けている公安委員会も、通知先となり得ることに留意すること。

 

なお、個別具体的な届出先公安委員会については、警備業者が提出する府令第19条第2号の書面によって把握されることとなる。

 

(2) 法第11条第2項の規定による通知に係る事項は、同条第1項の規定により主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に対してのみ警備業者から届出が行われ、他の公安委員会は、当該通知が行われるまではその変更に係る事実を把握することができないので、当該届出を受けた公安委員会は、関係する他の公安委員会に対して速やかに通知を行うこと。

 

なお、通知すべき事項は、警察庁情報管理システムによる警備業管理業務(「警察庁情報管理システムによる警備業管理業務実施要領の制定について(通達)」(平成30年12月18日付け警察庁丙生企発第186号等))の一環として変更登録を行えば関係都道府県警察に自動的に通報されることとなるので、通知は、原則として、当該変更登録によって行うこと。

 

5 都道府県の区域を異にして主たる営業所を変更した場合の留意事項

 

(1) 都道府県の区域を異にして主たる営業所を変更した場合には、変更後の主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に対して、府令第19条各号に掲げる書類を添付した法第11条第1項変更届出書を提出することとなるが、それ以前には警備業務が行われていなかった都道府県の区域内に新たに営業所を設け、その営業所を主たる営業所とする場合であれば、営業所設置等届出書も併せて提出すべきことに留意すること。

 

なお、変更前の主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に対しては、@その管轄区域内において警備業務を行わないこととなった場合には、警備業者から都道府県内廃止届出書が提出される一方、法第11条第2項の規定による通知は行われないが、Aその管轄区域内で警備業務が引き続き行われる場合には、警備業者から法第11条第4項変更届出書が提出されるとともに当該通知が行われることとなる。

 

(2) 認定証には警備業者の氏名又は名称及び住所が記載されるので、これらの事項に変更があった警備業者は、法第11条第1項変更届出書を提出すること及び認定証の書換えを受けることが義務付けられているが、前者は、現に主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に対して行うことを要し、後者は、当該認定証を交付した公安委員会に対して申請することを要する。このため、都道府県の区域を異にして主たる営業所を変更してからまだ認定証の有効期間の更新を受けていない警備業者について、その氏名若しくは名称又は住所に変更があった場合には、変更届出先公安委員会と書換え申請先公安委員会が異なる。このような場合には、書換え申請先公安委員会は、書換えの申請がなされたときは、変更届出先公安委員会に、その旨を連絡し、法第11条第1項変更届出書が提出されていることを確認した上で、書換えを行うこと。

 

また、変更届出先公安委員会は、法第11条第1項変更届出書の提出を受けたときは、書換え申請先公安委員会に、その旨を連絡すること。

 

関連リンク

 

警備業法第11条(変更の届け出)









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