警察官職務執行法第2条(質問)
警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者を停止させて質問することができる。
2 その場で前項の質問をすることが本人に対して不利であり、又は交通の妨害になると認められる場合においては、質問するため、その者に附近の警察署、派出所又は駐在所に同行することを求めることができる。
3 前二項に規定する者は、刑事訴訟に関する法律の規定によらない限り、身柄を拘束され、又はその意に反して警察署、派出所若しくは駐在所に連行され、若しくは答弁を強要されることはない。
4 警察官は、刑事訴訟に関する法律により逮捕されている者については、その身体について凶器を所持しているかどうかを調べることができる。
警察官は国の治安を維持する目的から、警察官職務執行法第2条によって、異常な挙動、犯罪者と認められる者等に対して質問することができると規定されています。
しかし、この質問行為は無差別に行っていいというわけではなく、合理的な判断を要求されており、かつ、その質問を受けた者は刑事訴訟の法律の規定によらない限り、答弁を強要されることがないですし、交番や警察署などに連行されることもありません。
警備員に対してこのような質問をする場合は、恐らくその警備業務対象施設、又はその周辺において、何らかの犯罪が発生したときでしょう。警備員としては積極的に協力すべきでしょう。
また、警備員の業務にはこのような特別な規定はないし、警備業法第15条にも規定されているとおり、他人の権利及び自由を侵害するような行為や、個人又は団体の正当な活動に干渉する行為は、絶対にしてはいけません。
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